水腎症
水腎症とは?
腎臓は、体内の不要物を尿として排泄する役割を担う重要な臓器です。腎臓で産生された尿は、腎盂(じんう)に集まり、そこから尿管→膀胱へと流れていきます。 この流れの中で、尿の通り道に障害が起きると、尿がうまく流れなくなります。何らかの原因で尿の通過障害が生じると、流れが停滞している部位よりも上流の尿路に尿が蓄積することになります。このような状態で腎盂(じんう)が拡張することを「水腎症」、尿管が拡張することを「水尿管症」といいます。
主な原因
原因としては、大きく分けて先天性と後天性に分類することができます。先天性の原因としては膀胱尿管逆流症や腎盂尿管移行部狭窄症(腎盂と尿管のつなぎ目が元々狭い病気)などが挙げられます。後天性の原因としては、尿の通り道に発生した腎盂がん・尿管がんや尿路結石症などが挙げられます。また、前立腺肥大症や神経因性膀胱などが原因で膀胱内の尿を正常に排尿できなくなると、膀胱内の尿が尿管→腎臓へ逆流を起こし水腎症となります。
長期間水腎症が続くと腎機能障害(腎後性腎不全)を起こしたり腎盂腎炎の原因となります。
水腎症の原因となっている病気を適切に治療する事が大切となります。
画像出典:水腎症・水尿管 – 一般社団法人日本小児外科学会
http://www.jsps.or.jp/archives/sick_type/suijin-shou