精巣上体炎
精巣上体炎とは?
精巣上体炎とは精巣上体(精巣の上にあるコイル状の管で、精子が成熟するための空間と環境を作っている場所)に細菌が入り込み起こる炎症性疾患です。若い方は、性感染症の代表的病原菌であるクラミジアや淋菌が原因でまず尿道炎を起こし、それが精巣上体まで広がって起こる事が多いです。高齢者では、前立腺肥大症などの排尿障害をきたす病気が原因で二次的に細菌による尿路感染が起こりやすくなり、この細菌が炎症を起こします。前立腺肥大症の手術の後に合併症として起こる事もあります。
主な症状
- 陰のうの腫れ・圧痛・熱感
- 陰のうの皮膚から膿(ウミ)が出る
- 発熱
主な検査
- まずは触診を行います。
- 尿検査(おしっこの中に赤血球や白血球や細菌が見つかるか確認します。)
- 尿培養検査(どんな種類の細菌が繁殖しているか、どの抗菌薬が効果があるか調べます。)
- 超音波検査(必要に応じて精巣捻転症との鑑別のために精巣の血流を確認します。)
治療
- 抗菌薬(抗生物質)を使用し治療します。
- 痛みに対して鎮痛薬を使用します。
- 血流量が増えると患部の状態が悪化しますので患部をタオルで包んだ氷嚢などでアイシングして頂きます。
- しばらくは運動や入浴(浴槽に入り温まる事)は控えて頂きます。