精巣炎
精巣炎とは?
精巣炎とは、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)を起こす「ムンプスウイルス」というウイルスに感染し精巣が炎症を起こして腫れる病気です。ムンプス精巣炎とも呼ばれます。正式な病名は「流行性耳下腺炎性精巣炎」といいます。一般細菌が原因で起こることはあまりなく、ほとんどがムンプスウイルスで起こります。おたふく風邪は、子供の頃にかかることが多い病気で子供の頃にかかった場合は、精巣が腫れることはあまりありません。大人になってからかかると約20~25%の方が精巣炎を発症すると言われています。無精子症を引き起こす事があり男性不妊症の原因になるので注意が必要です。片側の精巣炎の場合は約10%、両側では約30%の方が不妊になると言われています。
主な症状
- 精巣の腫れ(片側が多いですが15~30%は両側性です)
- ほっぺたの腫れ
- 発熱
- 全身倦怠感
主な検査
- まずは触診を行います。
- 尿検査
- 血液検査(ムンプスウイルス抗体値を測定します。)
- 超音波検査(精巣に血流があるかどうかの確認、精巣捻転症との鑑別。)
治療
- ムンプスウイルスに対する有効な抗ウイルス薬は存在しないため、解熱鎮痛薬による対症療法を行います。
- 血流量が増えると患部の状態が悪化しますので患部をタオルで包んだ氷嚢などでアイシングして頂きます。