骨盤臓器脱(Pelvic Organ Prolapse)(POP)

女性特有の疾患で、骨盤にある臓器(子宮、膀胱、直腸など)がだんだんと下がってきて、膣から体外に出てしまう病気をいいます。出てくる臓器により、膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤、小腸瘤、膣脱などの名称で分けられます。症状は「股に何か挟まっている感じがする」「股からピンポン玉のようなものが出ている」などです。
原因は膀胱、子宮、直腸などは骨盤内の筋肉や靱帯で支えられていますが、出産や加齢でこの支えが緩み、臓器が膣に下がってくるためです。
治療として根本的な治療は手術になります。経膣メッシュを用いて骨盤内臓器を支える「TVM手術(Tension-free Vaginal Mesh)」、腹腔鏡・手術支援ロボットを用いて膣壁を仙骨にテープで固定する仙骨膣固定術「LSC手術(Laparoscopic Sacrocolpopexy)」「RASC手術(Robot-assisted sacrocolpopexy)」があります。
手術を受けられない方は根本的な治療ではありませんが、対症療法として膣の中にペッサリーというリングを挿入します。3〜4ヶ月おきに定期的な交換が必要です。

画像出典:骨盤臓器脱とは?子宮脱や膀胱瘤、直腸瘤の症状と検査 | NHK健康チャンネル

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_961.html