尿路結石症(腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石)
尿路結石症とは?
尿路結石症とは上部の尿路(腎臓・尿管)と下部の尿路(膀胱・尿道)を合わせたおしっこの通り路にできる結石(尿に含まれるカルシウム・シュウ酸・リン酸・尿酸などが結晶化したもの)ができる病気の総称です。上部尿路の結石が大多数占めています。結石のできる位置によって、腎結石 、尿管結石、膀胱結石、尿道結石と呼ばれます。特に、「尿管結石」は人生で味わう3大激痛と言われるほどの非常に激しい痛みが伴います。結石が尿管に詰まり尿が流れなくなったり、逆流したりした尿が尿管や腎臓を圧迫することにより、痛みが生じると考えられています。
画像出典:尿路結石症とは|Boston Scientific
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/Urolithiasis/Urolithiasis-01.html
主な症状
- 突然の激しい痛み
- 片方の脇腹や背中の痛み
- 血尿
- 吐き気
- おしっこする時の残尿感、違和感
主な検査
- 尿検査
- お腹に超音波を当てて腎臓~膀胱までの尿路を見る超音波検査
- お腹のレントゲン検査
- CT検査(必要に応じて提携先の病院などで行います)
- 結石分析(結石が出た後)
治療
薬物療法
水分を多く摂取しながら結石の排出を促すお薬を内服し、痛みが強い時は痛みを緩和するお薬も合わせて使用します。結石の成分によっては結石を溶かす治療も行います。ただし、結石の大きさや成分によっては効果が期待できない事もあります。すべての結石が薬で治療できるわけではありません。
画像出典:尿路結石症の治療法の選択|Boston Scientific
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/Urolithiasis/Urolithiasis-04.html
体外衝撃波砕石術(ESWL)
体の外からレントゲン装置を用いて衝撃波を当て結石にヒビを入れ割り、水分を多く摂取しながらおしっこと一緒に石を体外へ出します。多くの病院では外来治療が可能で、入院の場合でも1~2日程です。仕事の都合で入院できない方やご高齢の方には負担の少ない治療法です。しかし、結石が体外までに完全に出るまでには時間がかかりこの治療を複数回繰り返す必要になる事があります。
画像出典:尿路結石症の治療法の選択|Boston Scientific
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/Urolithiasis/Urolithiasis-04.html
経尿道的尿路結石破砕術(TUL)
全身麻酔か腰椎麻酔(下半身麻酔)をかけて尿道から細い内視鏡を入れ、尿管または腎臓の結石をレーザーで細かく砕き、手術中に取り出します。内視鏡は硬性内視鏡か軟性内視鏡で、結石がどこにあるのかにより選択されます。入院期間は数日程度で一度の手術で終わる事の多い治療効果の高い手術です。
画像出典:尿路結石症の治療法の選択|Boston Scientific
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/Urolithiasis/Urolithiasis-04.html
経皮的腎尿管結石破砕術(PNL)
全身麻酔をかけて背中に小さな穴を開け、そこから柔らかい内視鏡を入れ、結石をレーザーで細かく砕き取り出します。大きな結石に対して行われることが多いです。腎臓に穴を開けるので経尿道的尿路結石破砕術(TUL)よりも出血のリスクがあります。入院期間は1週間~10日程度です。
画像出典:尿路結石症の治療法の選択|Boston Scientific
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/Urolithiasis/Urolithiasis-04.html