精液検査

不妊症の原因のうち約半数は男性側が原因と言われています。男性不妊症の原因は大きく3つに分けられます。

1.造精機能障害

造精機能障害とは、精子を造り出す機能が弱まってしまい、精子の数や運動率に問題がある状態を言います。造精機能障害は加齢による老化のストレス(酸化ストレス)などが原因と言われていますが、約50%が原因不明で約30%が精索静脈瘤という疾患です。精巣内での精子形成や成熟する過程が上手くいかず精子の数の減少や運動率の低下が起こります。

2.性機能障害

勃起障害(ED)と射精障害に分けられます。
EDの場合、心因性のものが原因となる事も少なくありません。決められたタイミングで性行為を行うタイミング法の実施などがストレスとなりEDを発症する方も多いです。また、射精障害の中で射精に伴うプレッシャーが原因で性行為時に射精が困難となる膣内射精障害が近年増加傾向です。

3.精路通過障害

精子の通り道である精路に異常が起こり外に出てくることができなくなる状態を言います。精巣の中では精子が造られているにもかかわらず、精液の中に精子が含まれない閉塞性無精子症が代表的な疾患として挙げられます。精液の90%以上は前立腺液もしくは精嚢液であり、普通に射精ができている場合でも、精液検査をしなければ精子が正常に含まれているのかはわかりません。

男性不妊症の約80%は造精機能障害が原因と言われています。男性不妊症はその原因を調べて適切な治療を行えば妊娠の可能性が高くなります。

当クリニックでは、男性の不妊治療のための検査として精液検査を行っております。
検査では、精子濃度、精子の数(乏精子症や無精子症の有無)、精子の運動率(精子無力症の有無)、精子の正常形態率(奇形精子症の有無)などを調べます。

当クリニックでは性機能専門医(2024年9月の時点で長野県内には4人しかおりません)の資格を有する院長が検査を行います。

初診時に問診、診察、検査の説明や注意事項、採取容器のお渡しがあります。
5日間程度の禁欲期間を設けて頂いたのち、ご自宅で精液を採取してご持参して頂きます。 ご自宅で採取し採取後30~60分以内に当院に持参してください。

当クリニックの精液検査の流れ

  • ①初診(1回目):問診と診察→容器お渡し→(初診料)
  • ②再診(2回目):容器ご提出→検査結果のご報告(診察)→(再診料+検査料)
  • 初診料:3300円(税込)
  • 再診料:1100円(税込)
  • 検査料:1580円(税込)

検査結果により異常は認められ治療が必要と判断した場合、治療可能な病院に情報提供書を作成致します。