腹圧性尿失禁(Stress Urinary Incontinence)(SUI)

咳、くしゃみ、重いものを持ち上げる、走る、など強い腹圧がかかった時に尿が漏れてしまう症状を指します。
通常、お腹に強い腹圧がかかった場合、「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉が膀胱と尿道を支えることで、尿道がしまり、尿が漏れるのを防いでいます。しかし、「骨盤底筋」が弱くなったり傷ついたりすることによって、尿道をしめられなくなり、尿漏れを起こします。妊娠・出産、更年期障害に伴う女性ホルモンの減少、便秘、肥満などが「骨盤底筋」が弱くなったり傷ついたりする原因になります。
40歳以上の日本人女性の約10人に3人がこの症状でお悩みになっていると言われています。
治療として、まずは「骨盤底筋体操」です。 弱くなっている骨盤底筋をきたえて尿漏れを防ぎます。診察時、詳しい資料をお渡し致します。
また、尿道のしまりを良くする薬を用いる場合があります。
それでも改善しない場合には手術療法です。細いテープで尿道を支えて、腹圧がかかったときだけ尿道をしめるようにする尿道スリング手術「TVT(tension free vaginal tape)手術・TOT(Trans-Obturator Tape) 手術」を行います。