夜間頻尿
夜間頻尿とは?
就寝後、排尿のために1回以上起きなければならない状態を「夜間頻尿」といいます。60代以上で就寝後にトイレに起きているとされる割合は、約70~80%と言われています。2回以上起きると睡眠の質が低下し、昼間眠気に襲われ日中の生活の質に大きな影響を与えます。
主な原因
- 夜間多尿になるような病気(高血圧症・心不全・糖尿病・睡眠時無呼吸症候群など)
高血圧症の中には体内に塩分をため込みやすいタイプがあり、塩分を摂取しすぎると、昼間だけでは塩分を排出しきれず、夜間も尿をたくさん作って塩分を排出しようとします。また、高血圧症の一部の治療薬は夜間多尿を引き起こす原因になっています。糖尿病は血液中の糖が多い状態であり、その余分な糖を体外に排出するために尿量が増えて脱水傾向になり、のどが渇くため水分を多く摂取しさらに尿量が増えてしまいます。睡眠時無呼吸症候群では無呼吸状態によって血液中の酸素濃度が低下し、血圧や心拍数が上がり膀胱が収縮しやすくなり尿意を感じやすい状態となります。 - 生活習慣(夕方以降の水分過剰摂取・アルコール摂取・塩分過剰摂取・立ち仕事・運動不足など)
- 膀胱容量の減少(過活動膀胱・前立腺肥大症・間質性膀胱炎・骨盤臓器脱など)
- 睡眠障害(眠りが浅くて目が覚めてしまうため、目が覚めるたびに気になってトイレに行く)
- 尿を濃縮するホルモンの低下(加齢にともなう)