慢性骨盤痛症候群(CPPS)(慢性前立腺炎)
慢性骨盤痛症候群(CPPS)(慢性前立腺炎)とは?
慢性骨盤痛症候群(Chronic Pelvic Pain Syndrome)は慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis)とも呼ばれ、前立腺の慢性の炎症のことを指します。この病気は、尿路感染症、急性前立腺炎、前立腺肥大症などの病気と混同されることがありますが、はっきりとした原因が特定されておりません。
長時間の座位姿勢(デスクワーク、車・自転車・バイクの運転など)によって会陰部(陰のうと肛門の間)が圧迫されると症状が悪化します。また、精神的なストレス、疲労、アルコール、喫煙、冷え症なども症状を悪化させる要因になります。
主な症状
- 骨盤痛
- 尿道刺激症状(頻尿、尿意切迫感、排尿困難、排尿痛)
- 性的機能障害
- 疲労感
- 筋肉の痛みやこわばり
これらの症状は、時には数か月以上にわたって続くことがあります。
治療
炎症の原因が特定されないため、治療が難しい疾患であり、完全な治療法はまだ見つかっていません。しかし、適切な治療を受けることで、症状を緩和することができます。
- 抗菌薬(抗生物質)、鎮痛薬、植物由来成分配合薬、PDE5阻害薬(膀胱や前立腺の血流を改善する薬)などの薬物療法
- 生活習慣の改善(精神的ストレスの緩和、コショウ・唐辛子などの香辛料を避ける、長時間のデスクワークや運転を避ける、水分不足によって尿が濃縮されると症状が悪化することがあるので適切に水分を摂取して一定の尿量を確保する)など
- 筋力トレーニング(骨盤底筋群の強化)
- 鍼灸療法やマッサージ(筋肉の緊張をほぐす)