風邪(感冒)

風邪(かぜ)とは、上気道(鼻やのど)が微生物に感染することによって起こります。原因微生物の約90%はウイルスが占めており、残りの約10%は細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外による感染です。
風邪(かぜ)ウイルスの数は200種類以上といわれており、どのウイルスが原因で起こったのかを特定することは困難です。また、同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変異します。このため、一度感染したウイルスに対抗する免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染するため、繰り返し風邪(かぜ)をひいてしまいます。

風邪の泌尿器科領域に関わるお話

風邪症状があっても安易に自分でドラッグストアなどで薬を購入せず、クリニックを受診すると良いと思います。最大の理由として、風邪による症状だと思っていた事が、症状の原因は他の病気である事と診断を受けられる事です。泌尿器科であれば前立腺炎腎盂腎炎精巣上体炎などによる発熱ではないかなどを適切に診察・検査・診断を受ける事ができます。
また、市販のかぜ薬(総合感冒薬)は発熱やのどの痛みに効く成分のほかに、鼻水や咳に効く成分も配合されています。かぜ薬に含まれる抗ヒスタミン薬や抗コリン薬は鼻水を抑えますが、副作用で尿が膀胱にたまっても排出できない状態(尿閉)(薬剤性排尿障害)を起こすことがあります。
必ず副作用が出るわけではありませんが、前立腺肥大症の患者さん、糖尿病や脳血管疾患のある患者さん、消化器領域や婦人科領域などのお腹の手術をした患者さんなどは、もともと尿が出にくい状態にあるため、注意しなければなりません。 排尿の調子が悪くなったら、泌尿器科医に相談してください。